ダンプの売買 ②
元来私は数字に弱く、左脳はだいたい機能してないが、今回は反射的に作動した。
遡れば夫と再婚する際、「お金の心配はかけないから、どうかお金の事は口出しせんといてほしい。」と言われていたので、律儀にソレを守ってきた。
夫が会社(ホワイトカラーの要職)を辞めたいと言った時も、
自営で林業農業を始めて半年間無収入だった時も、
お金の事は一切口に出さなかった。
私の心中は「大丈夫かいな?お金まわっとんかいな?」と大いに不安はあったが夫を信じて黙っていた。
ところがある日、山の家からマンションへ帰る途中の出来事。
「すまんけれど、いよいよマンションの家賃までは払えん状態になってきた」と相談され、妻は遂にキレた。
「ちょっと待てぃ‼︎ クルマを傍に停めろ‼︎」とすごみ、道路傍のパーキングへ停めさせた。