せわしい人 ③
ところが22時頃、玄関引き戸がソロソロと開く音。私は既に布団の中に居て、あら早いやん?
「喧嘩して来た。今にもブン殴りそうで危なかったから、先に帰って来た。殴りたかった。でも我慢した。殴らんかった。」と興奮しているではないか!
「はぁ~⁈殴ったら相手に怪我させるやろ!そんな事したら大変やん」
「だから我慢した。なんべん言うても分からんから腹たってきた!なんで分からんのかなぁ。今まで一緒にやってきたのに。後ろ向きな事ばっかグチグチ言いやがって!腹立つ!」
相手も酔っていたらしいが、夫自身も充分酔っているではないか。
一体どういう事情だったのかを確認し、双方の心理状態を分析するも…夫は完全酔っ払い。
夫の主訴をふんふんと傾聴するだけにとどめて、敢えて意見は述べない。
後日この話がもしぶり返したら
「人は変わるねん。価値観が変わる事だってある。だから意見が合わんようになってもしゃーないんちゃう?」て言お。
そして相手と自分の間には、境界線がある事を説明しとこ。